中学校の先生になるにはどうしたらいいの?教員免許や仕事内容も解説!
「中学校の先生になりたい」という方がまずやるべきことは情報収集です。ここでは中学校の先生を目指したいと考えている人の参考になる、中学校の先生の具体的な仕事内容や年収、公立と私立の違い、教員免許の取得や採用試験など教師として採用されるまでのステップについて分かりやすく説明します。
中学校の先生の仕事内容と年収について
中学校の先生の仕事内容には、専門の教科の授業、テスト問題の作成・採点などがあります。小学校ではすべての教科を一人の先生が教えますが、中学校では各教科専門の先生が授業をします。
内容も小学校よりも専門的になるので、理解しやすいよう教えて生徒の学力を高めてあげること必要があります。また中学校の先生は、障害を持つ生徒の特別支援学級でも授業を行います。特別支援学級で授業をするには特別支援学校教諭免許状の取得が推奨されているものの、必須ではありません。
クラスを担当する場合、クラスの運営にも携わります。そのほかに、生徒の進路指導や生活指導、保護者との面談、PTA運営、保護者対応なども中学校の先生の業務になります。
中学校の先生は、クラブ活動や学校行事といった特別活動にも参加します。クラブ活動で顧問としてクラブに所属する生徒を指導、学校行事の準備や参加など中学校の先生の仕事内容は非常に幅広いものとなっています。
具体的な中学校の先生の1日は朝早くに出勤し、生徒の登校指導を行ったら職員会議で連絡事項の伝達や情報共有を行い、その後教室に行ってホームルームで連絡事項を生徒に伝えます。
おおむね9時頃から授業が始まります。自分の担当授業がない時間は職員室に戻り、配布物の作成といった授業の準備をします。放課後はクラブの指導をしたり、翌日以降の授業準備など残務処理をしたりして退勤します。
総務省のデータによると、令和3年度の公立中学校教員の給与は、諸手当込みで月額平均約40万円となっています。この額から算出すると、平均年収は480万円となります。私立中学は学校によって給与に差がありますが、公立中学よりも年収が高いことも多いです。公立中学校も、勤務する学校のある自治体、勤続年数などで給与は変わります。
公立の場合は勤続年数が長いほど年収は上がっていきます。公立中学校の先生は公務員です。各自治体で定められた「等級」と「号給」によって給与が決められます。
スキルや役職が上がると号給が上がるため、その分昇給できます。役職に就くと等級が上がります。長く勤めてスキルアップをすれことで、中学校の先生も昇給できます。
中学校の先生になるには?公立と私立では何が違うの?
中学校の先生になるためには、教員免許の取得が必須です。教員免許は短大や大学で教育課程を修了することで取得できます。中学校の教員免許には中学校教諭一種免許状、中学校教諭二種免許状、中学校教諭専修免許状という3つの種類があります。
一種は大卒、二種は短大卒、三種は大学院卒と修了した教職課程による違いで、すべて普通免許状になります。教職課程を修了したら、社会福祉施設での7日以上介護体験や学校での教育実習も必須となっています。
教員免許を取得したら次は教員採用試験を受けます。公立の場合は筆記試験と面接の1次試験が6月~7月頃、実技の2次試験が8月~9月頃に実施され、10月に合格発表があります。
私立中学校の場合、公立中学校とは違い求人の時期は不定期です。採用自体行われない年もあります。私立中学校の先生になる方法は、スカウト、直接応募、教員向けの就職エージェントを利用するマッチングサービスのいずれかです。マッチングサービスは直接伝えづらい希望条件などをエージェントに伝えておけば、自分にあった学校を提案してくれるので情報収集の手間も省けておすすめです。
免許取得後は採用試験に合格しなくてはならない
教員免許さえとれば、誰でも中学校の先生になれるというわけではなく、その後中学校の採用試験に合格しなくてはなりません。これは公立であっても私立であっても同様です。公立中学校の試験内容は筆記試験、面接試験、実技試験のほか、適性検査を行います。筆記試験の内容は一般教養、教職教養、専門教養、小論文です。
一般教養には高校までの全科目、一般常識、時事問題などが含まれます。専門教養では志望強化の専門性が見られます。私立中学校の場合、試験内容や採用基準は学校ごとに異なります。
そのため、私立中学校の先生になるには事前にその学校の試験内容や採用基準について情報収集が大切です。また、私立中学は中高一貫校であることが多いので、高校の免許も持っていると有利になります。
まとめ
中学校の先生は、授業やテストなど専門教科での指導だけでなくクラブ活動や学校行事など仕事内容が多く大変ですが、公立中学校であれば公務員で安定しているうえ、私立中学校はそれぞれの学校にあった独自の教育方針も魅力です。中学校の先生になるには教員免許の取得や採用試験合格などハードルもありますが、チャレンジしてみる価値はあるでしょう。こちらで紹介した内容も参考に、中学校の先生を目指してみてはいかがでしょうか。